デフレの深さ 2017 2 11

デフレは、意外なところにも影響があります。

 アンティーク(骨董品)が好きな知人によると、
「株価は好調だが、アンティークは、いまいちだ」という。
 一般的な経済法則では、
株価が右肩上がりに上昇するならば、
アンティーク市場も右肩上がりになるはずです。
 しかし、現状は、そうではなく、
アンティーク市場は、株価と連動してないという。
 その理由は、デフレが関係しています。
2017年1月14日の日本経済新聞の電子版には、このような記事がありました。
 国内で開催される美術品オークションの落札価格が下がっている。
大手オークション会社の価格指数は、
アベノミクス効果の株価上昇に伴って急伸した2015年の直近ピークに比べ4割低下した。
(中略)
 相場が上がらない理由には、日本特有の事情がある。
美術品への投資は、世界では金相場と同じようにインフレヘッジ(回避)の手段として利用される。
インフレ懸念が低い日本は、こうした投資が成立しづらい。
 高齢化社会の到来で、相続に伴う美術品の出回りが増える一方、
和室の減少で供給量の多い日本の美術品を飾る需要は減るといった構造要因も理由だ。
(引用、以上)
 デフレの時代に、現金は王様になります。
だから、日本においては、インフレ対策のアンティークを買うよりは、
現金(貯金)の方が有利だという判断が働くのでしょう。
 デフレになると、
経済の教科書にある法則が、次々と無効になります。
要するに、経済常識が通用しなくなるのです。
 似たような話は、物理学でもあります。
原子や陽子レベルになると、
一般的な物理法則は通用しなくなります。
そのため、量子論(量子力学)が作られました。
デフレにも、量子論のような新しい法則が作られることを期待します。
 もうひとつ書きましょう。
物質を絶対零度まで冷やすと、
これまた一般的な物理法則は通用しなくなります。
日本経済も、絶対零度近くまで下がっているのか。















































































































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